SFはサイエンス・フィクション。
架空や想像の科学と表現したらいいのだろうが、自分が子供のころに描かれていた漫画や映画の内容が、現在進行形で起こりつつある。または起こっている。
その中でも最近耳にするのが、車の「自動運転」
メーカーがこぞって最新技術を投入している様ですが、ちょっと怖い。
この怖いという意識は、仕事柄、身についてしまったものだ。
自分の仕事は「機械の修理」という、ちまたにはそこそこ転がっている職業なのだが、この修理をする時に出くわすのが「センサー」というもの。人間の体で言うなら「触感」「視覚」とかになるだろうか。で、何が言いたいかと言うと、このセンサーなるものが壊れるのだ。そして、壊れたセンサーを交換すると何事もなかったように直ってしまう。
自動運転の要はこの「センサー」によるところが大きいと思う。障害物との距離を測るセンサーから信号を受けたコンピューターがハンドルやブレーキ、アクセルを動かす。つまり、人間と同じことを電気的にやっているだけ。障害物との距離を目で見て、脳が手や足に命令を出し動かす、結果、ハンドルやブレーキの操作という流れになる。この最初のセンサーが壊れたらどうなるか・・・そう、その後の動きがなくなるか、全く違うことをするかのどちらかだ。
「このセンサーが壊れたら、ダメじゃん」という、単純な素人の発想なんて、メーカーの必死の努力からしたら怒られるかもしれないが、普段、そんな修理をしている私はちょっと怖い。センサー自体も並のものではないだろうが、電気部品である限り、壊れる。経年劣化や製品誤差で。かといって、これをメーカーの責任にするかしないかは人間次第。
近い未来、こんな技術は至る所で使われるはずだし、もう使われている。
便利さの裏側をある程度理解した方が、何か起こっても対処できるんじゃないかと思う。
こういう考察に至ったのは、先日、愛車の車検を行なった際、代車を借りたのがきっかけ。この代車、車庫入れでピーピー鳴るし、走行中センターラインを外れるとピーピー鳴る。もちろんアイドリングストップもする。
今どきの車なら、当たり前かもしれないけれど、私の愛車は古い!こういうセンサーは付いてないし、AT車でもない・・・勝手だけど。
そして、仕事で出くわした人物に「なんで、壊れるの?困るんやけど」と言われたとか。
まあ、怒るとか愚痴とかにもならない話だけど、こんな経験をして少し考えさせられたという事です。
すごい技術も使うのは人間。その事を肝に命じておけば、機械に支配される未来とかは無いかもしれませんね。